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~新築住宅に大型補助 第2回~

執筆者の写真: 小林ハウス小林ハウス

前回に引き続き、新築を行う際に最大160万円の補助が受けられるGX志向型住宅についてご説明したいと思います。



GX志向型住宅の要件は以下の3つ全てを満たす必要があります。

①    断熱等性能等級「6以上」

②    再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率「35%以上」

③    再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量の削減率「100%以上」

(岩手県を含む寒冷地に限っては「75%以上」)


前回は①の断熱等性能等級6以上をどう満たしていくのかについての紹介でしたが、今回は②と③についてのお話になります。



はじめに、「再生可能エネルギー」と「一次エネルギー消費量」の2つのエネルギーに関する項目ついて。

「再生可能エネルギー」とは、太陽光などの自然から得られるエネルギーの事です。

「一次エネルギー消費量」とは、冷暖房、給湯、換気、照明、など1年間その住宅で暮らす際に消費するエネルギーの合計となります。更に、この一次エネルギー消費量の「削減率」は、設計時に想定される一次エネルギー消費量が国の定めた基準となる一次エネルギー消費量と比べ、どれだけ削減されているかの値となります。


その値を求めるには…


「エネルギー消費計算プログラム」に床面積や外皮の面積、暖房や換気設備等の種類・性能などの情報を細かく入力し、一次エネルギー消費量の数値を計算します。


例として前回の記事でご紹介した住宅を元に、計算を行った結果が以下になります。



この計算結果から、削減率を求めていきます。

②設計一次合計 ÷ ①基準一次合計 = ③

61,448 ÷ 99,918 = 0.615

(1.0 - ③) × 100 = 削減率(%)

(1.0 - 0.615) × 100 = 38.5

基準となる一次エネルギー消費量から38.5%削減となり、GX志向型住宅の要件である②再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率「35%以上」を上回る結果となりました。


 

先程のエネルギー消費計算プログラムには、太陽光の発電量の計算結果も表示されます。

こちらの住宅は容量が「3.6kW」の太陽光発電装置を設置する設計プランで計算しています。



この太陽光発電の発電量が、はじめに述べた「再生可能エネルギー」で、GX志向型住宅の要件③の削減率を求める為に必要な数値になります。

削減率100%以上を達成するには太陽光発電の値が設計一次エネルギー消費量以上()となれば良いですが、寒冷地の場合は75%以上の削減率となり更に計算を行います。

②設計一次合計 ④太陽光発電量) ÷ ①基準一次合計 =

61,448  -  36,992) ÷ 99,918 = 0.245

(1.0 - ⑤ )× 100 = 削減率(%)

(1.0 - 0.245) × 100 = 75.5

計算結果から、太陽光3.6kWで一次エネルギー消費量の削減率「75%以上」である事が分かります。



最後に、要件の削減率を如何に上げるかについてご紹介したいと思います。


②及び③の削減率を上げるには、冷暖房設備や給湯器、換気設備をよりエネルギー効率の良い設備にし、照明はLEDの割合を増やして調光機能や人感センサー付きの機器を設置する事で、削減率を引き上げる事が可能です。

更に、前回のブログでもご紹介した断熱性能を引き上げる事で、冷暖房機器の消費エネルギーを抑える事も重要となります。

 

GX志向型住宅への補助は住宅の省エネ化を推進する為の支援制度ではありますが、環境に優しいだけではなく、光熱費の削減や高断熱化による快適性など日々の暮らしやすさにも大きく繋がります。


 

弊社では日本トップクラスの断熱性能を標準仕様として新築住宅をご提案させて頂いており、GX志向型住宅の要件を満たす事が可能となっておりますので、是非ともご相談ください。



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